機械知能工学入門

Introduction to Mechanical & Control Engineering
機械知能工学科  第1年次  前学期  選択  2単位
担当教官名 山下・西川・陣内・富田・兼田・西・中島・原田・塚本・和田

平成11年4月22日更新


  1. 目的または方針
  2. 新入生に、機械知能工学科で育てようとする技術者と、機械知能工学 技術を学ぶ者に必要な勉強方法を解説する。 併せて機械知能工学技術の歴史と現状及び将来について解説し、 本学機械知能工学科に設けられた講義科目と技術者に必要な 知識・能力との関係について講義を進める。


  3. 授業計画
    1. 機械知能工学とは  山下教授(1回)
      1-1 技術・工学・科学の目指すもの
      1-2 知能化された機械への期待
      1-3 知能化へのアプローチ
      ・人工系の科学の応用
      ・生物をまねる
      1-4 九工大の機械知能工学科が目指すもの
      1-5 大学での勉強へのアドバイス
      ・チームワーク・コミュニケーション等の訓練
      ・文系の素養
      ・グローバル・エンジニアへの道
      ・self-learningの習慣化
      ・記憶から体系的理解による知識へ

    2. 材料科学
      2-1 材料強度部門 原田教授(1回)
      機械には種々の環境下で機能を満足させるために、 いわゆる機械的強さを要求されます。材料強度学とは、 その様な機械の構造及び材料について学び、 最適の構造及び材料を作り選ぶために必要な学問で有ることを講義します。
      2-2 塑性工学部門 和田教授(1回)
      材料の塑性的性質を工学的に利用しようとする部門です。 鍛冶屋の時代より最新の高強度高精度の製品の多量生産技術まで解説します。
    3. 生産工学 中島教授・水垣教授
      生産加工技術の歴史と最新技術まで解説し、 機械の進歩は生産技術の進歩により達成されて来たことを講義する。
    4. 熱流体学
      4-1 熱工学 西川教授
      蒸気動力の歴史と熱機関、熱の流れとエネルギーの量と質、 エネルギーシステム、エネルギーと自然に関連して、 熱とエネルギーの基礎概念への入門講義を行う。
      4-2 流体工学 西教授
      流体工学の役割、本学で学ぶ流体工学、流体工学のトピックス、 ここでは特にエコエネルギーについて講述する。
    5. 制御知能学 山下教授(2回)
      5-1 制御とは
      5-2 制御系のサブシステム
      5-3 具体的制御系のブロック図
      5-4 制御のやさしさ・むずかしさ
      5-5 フロンティア・トピックス
    6. 宇宙工学
      6-1 機械の力学 陣内教授
      地の底から宇宙まで
      6-2 トライボロジー 兼田教授
      物体は神によって表面は悪魔によって作られた


  4. 評価方法
  5. 出席点を重視し、 各章の講義終了時に小テストを行い機械知能工学に対する理解度を評価する。


  6. 履修上の注意事項
  7. 各指導教官と綿密に連絡をとり、講義を受けていくこと。


  8. 教科書・参考書
  9. 教科書 講義教官及び指導教官と相談すること
    参考書
    1. 飯田賢一:人間と科学技術 近代文芸社(1994)
    2. K.シュミットニールセン 下沢楯夫監訳:スケーリング;動物設計論 コロナ社(1995)
    3. 日本機械学会編:工学問題を解決する適応化・知能化・最適化 技報堂出版(1996)
    4. E.S.Ferguson著 藤原、砂田訳:技術屋の心眼 平凡社(1996) (Engineering and Mind's Eye)
    5. S.P.Timoshenko著 最上武雄監訳:材料力学史 鹿島出版会(1980)
    6. 細田豊:教養流れの力学(上) 東京電機大学
    7. 示村悦二郎:自動制御とは何か コロナ社(1990)


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